蚊が何によって人や動物を探し当てるのかということ。これを要約すると、
呼気から発散される炭酸ガスを遠くからキャッチする
皮ふの匂いをキャッチする
体温のあたたかみをキャッチする
という3要素を総合したセンサー機能にあります。この3つをミックスすれば、スポーツなどで炭酸ガスや汗の匂いを多いに発散させ、火照った体でビールなど飲めば、蚊にはまたとない攻撃対象となるのです。また、一般に汗かきの人は非発汗性体質の人より刺されやすく、女性は体温が月のうちに微妙に変わることから刺されやすい時期があるといえます。
日本の代表的な蚊
アカイエカ 住宅地に多く、夜間に吸血する蚊の代表。胸部が淡赤褐色で体長約5.5mmほどです。日本全土に分布している。幼虫は、側溝、防火用水、水たまり、竹株などに発生。
チカイエカ 水洗トイレの浄化槽やビルの地下の溜まり水、地下鉄の線路際の溝などに発生する都市型の蚊。低温に強く秋になっても休眠しないで冬場も活動するヤッカイな蚊。
ヒトスジシマカ やぶや郊外住宅の庭で昼間に吸血するヤブカ。黒色で胸背に1本の縦すじをもつことが名前の由来。とてもすばしっこく、背中や腕・足のうしろ側など見えないところを狙っては、アッという間に吸血し逃げ足もすばやい。雨水のたまった竹株や、お墓の花立て、空き缶や空きビンなど、水のたまりやすいものが発生源。
シナハマダラカ 水田や湖沼付近がすみかだが、夜になると家の内外に押しかけて人や家畜を刺す。翅(ハネ)に黒白のマダラがあるのが特徴。
蚊は吸血後4~5日でもう産卵 雄・雌ともふだんは花の蜜、果物の汁、樹液などが食物ですが、雌は産卵のために吸血します。タップリ吸血するとそれを消化吸収して卵巣を発達させ、4~5日後に300粒あまりの卵を産み落とすのです。卵は2~5日で幼虫となり、それから7~10日で4回脱皮してサナギになり、さらに3日ほどで成虫に。つまり2週間あまりでまた新しい吸血鬼が続々誕生するのです。
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